純粋に狂おしく愛してる ｰ君が私を監禁した理由（ワケ）ｰ

　次の瞬間、強引に、そして素早く、私の手から写真を奪った。


「っ……！」


　驚きのあまりに声が出ない。あんなにも驚いている顔をした桐生さんを、見たことがない。想像もつかなかった。

　──そして、私は、気付く。私が見てはいけないモノを、私に見られたくないモノを……私は見てしまったのだと。


「き……りゅう、さ……」


　言葉が思うように出ない。どうしよう。どうしよう。見てはいけないであろう写真を、私は見てしまった。

　怒ってる……！桐生さん、絶対に怒っているよ……っ！


「ごめ……なさ……」


　謝らないと。謝って許してもらえるかは分からないけれど、とにかく謝らないと！


「ごめん……なさい……ごめんなさい……ごめんなさい……」


　私は桐生さんの顔をしっかりと見て、泣きそうになるのを堪えながら、謝罪の言葉を呪文のように唱えた。


「ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……桐生さん、ごめんなさい……ごめんなさ──」

「──っ！」


　次の瞬間、私は、苦しそうな表情を浮かべた桐生さんに、思い切り抱きしめられた。