純粋に狂おしく愛してる ー君が私を監禁した理由(ワケ)ー
里桜がいなくなってから、既に10日が経過していた。いっこうに手掛かりはない。警察は当てにならないのではないかと、半分以上は諦めている。
おばさんが何者かに殺された今、おじさんは人が変わったかのように塞ぎ込むようになってしまい、白髪が目立ってきた。とてもじゃないが、会える状況じゃない。
学校だって、まるで何事もなかったかのように毎日が進んでおり、俺は……──今日も1人で里桜を捜していた。否、今日の分は捜し終えて、宛てもなくさ迷い歩いていた。
「またお越し下さいませ~」
俯いていた俺は、頭上から聴こえた声に顔を上げた。そこには、耳にはピアスを着けた、金髪の“いかにも”なチャラ男が立っていた。
人が背を向けて去っていくのと、チャラ男の台詞、チャラ男の服装を見る限り、店員がちょうど客を見送っている場面なのだと理解する。
さらに顔を上げると、“碧の森”と書かれた看板。名前や雰囲気からして、どうやらここは喫茶店らしい。
「……喫茶店、か」
ここじゃない喫茶店に、よく里桜と行ったっけ。懐かしいな。
おばさんが何者かに殺された今、おじさんは人が変わったかのように塞ぎ込むようになってしまい、白髪が目立ってきた。とてもじゃないが、会える状況じゃない。
学校だって、まるで何事もなかったかのように毎日が進んでおり、俺は……──今日も1人で里桜を捜していた。否、今日の分は捜し終えて、宛てもなくさ迷い歩いていた。
「またお越し下さいませ~」
俯いていた俺は、頭上から聴こえた声に顔を上げた。そこには、耳にはピアスを着けた、金髪の“いかにも”なチャラ男が立っていた。
人が背を向けて去っていくのと、チャラ男の台詞、チャラ男の服装を見る限り、店員がちょうど客を見送っている場面なのだと理解する。
さらに顔を上げると、“碧の森”と書かれた看板。名前や雰囲気からして、どうやらここは喫茶店らしい。
「……喫茶店、か」
ここじゃない喫茶店に、よく里桜と行ったっけ。懐かしいな。