純粋に狂おしく愛してる ー君が私を監禁した理由(ワケ)ー
「こんな雨の中、傘も差さずにいたら風邪を引きますよっ?!」
「……」
「君、名前はなんていうんだい? どこから来たんだい? ──っ!その拳……っ!怪我をしているじゃないか!」
「……」
「よく見たら左目からも血を流しているじゃないか……!手当てをしないと……。いや、病院に行って診てもらった方が良いかもしれない」
「……」
「歩けるかい? いったん、店の中に入りなさい。救急車を呼ぶから、タオルで身体をよく拭いてあたたかくするんだ。いいね?」
その人に引っ張られ、俺は店の中に入った。その後のことは……よく覚えていていない。
●●●
【白井 Side.】
「右手の甲は複雑骨折。それに左の眼球がない……。何があったのかしら? 桐生一夜さん」
「……」
救急車によって運び込まれてきた桐生一夜という患者は、先程から黙ったままで何も話そうとはしない。
口を開いたかと思えば、譫言のように「ハルカ……ハルカ……」と呟くだけ。女性の名前だと思うのだけれど、恋人との喧嘩や揉めごとなら勘弁してほしいわ。
「……」
「君、名前はなんていうんだい? どこから来たんだい? ──っ!その拳……っ!怪我をしているじゃないか!」
「……」
「よく見たら左目からも血を流しているじゃないか……!手当てをしないと……。いや、病院に行って診てもらった方が良いかもしれない」
「……」
「歩けるかい? いったん、店の中に入りなさい。救急車を呼ぶから、タオルで身体をよく拭いてあたたかくするんだ。いいね?」
その人に引っ張られ、俺は店の中に入った。その後のことは……よく覚えていていない。
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【白井 Side.】
「右手の甲は複雑骨折。それに左の眼球がない……。何があったのかしら? 桐生一夜さん」
「……」
救急車によって運び込まれてきた桐生一夜という患者は、先程から黙ったままで何も話そうとはしない。
口を開いたかと思えば、譫言のように「ハルカ……ハルカ……」と呟くだけ。女性の名前だと思うのだけれど、恋人との喧嘩や揉めごとなら勘弁してほしいわ。