純粋に狂おしく愛してる ー君が私を監禁した理由(ワケ)ー
「んぅーっ?!」

「ねぇ、どうして僕の告白を断ったの?僕はこんなにも里桜ちゃんのことを愛しているのに……」


 ぞわり、と鳥肌が立つ。嫌な予感がした。この後に起こる事柄が、分かったような気がした。怖い。怖い、怖い、怖い……っ!

 最悪の事態にならぬよう、なってしまわぬよう、必死に抵抗するけれど、いくら抵抗しようとも、やっぱり男の人の力には敵うはずもなくて……。

 口を塞がれ、抵抗が出来ないように動きを封じられ、鈴木くんの荒い呼吸だけが耳元で聴こえるこの現状。

 ――こんな時に、桐生さんのことを考える私はおかしいですか……?


「里桜ちゃんが悪いんだからね……。僕のことを拒むから。こうでもしないと里桜ちゃんを手に入れられないのなら、僕は力ずくでも手に入れ…――」


 鈴木くんの話していた声が途中で途切れた……と思う間もなく、拘束されて動けなくなっていた自分の身体が、一瞬のうちに軽くなったのを感じた。

 そして、私は自分の体重を前にかけていたため、そのまま前へと倒れ、地面にペたん……としゃがみ込む。

 すぐに立ち上がることも出来ず、息苦しさで咳込みながら、ちらりと鈴木くんの方を振り返った。
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