純粋に狂おしく愛してる ー君が私を監禁した理由(ワケ)ー
そんな一夜さんを見た司さんは、安心したように溜め息を吐いたかと思うと……優しげな瞳で私を見た。
でも、その優しげな瞳には悲しみも混じっているような気がして、すごく気になる瞳だった……。
「どうやら俺が入り込む隙はないみたいだね。――おふたりさん、お熱いね~」
あっはっは、と笑いながら、司さんはカウンターの奥へと消えていった。
「――あ~ぁ、俺は本当に本気だったんだけどなぁ……。もうちょっと早く里桜ちゃんと出会えたら、正々堂々とお付き合い出来たのかなぁ……」
司さんが、店の奥で壁にもたれ掛かりながらそう呟き、静かに涙を流していたことを、私は知らない。
シンと静まり返る店の中。私は、未だ抱きしめてきたままの一夜さんの両腕を振り払った。
「里桜……?」
思いもしなかった行動に驚いたのか、一夜さんは両目を見開いた。
どうしよう……今、一夜さんのことを見てしまったら、また泣いてしまいそうな気がする……。
一夜さんの顔を視界に映してしまわぬよう、私は口を開いた。
「ずいぶんと急いでいた様子でしたけれど、何か“碧の森”で急用を思い出したからじゃないんですか……?」
でも、その優しげな瞳には悲しみも混じっているような気がして、すごく気になる瞳だった……。
「どうやら俺が入り込む隙はないみたいだね。――おふたりさん、お熱いね~」
あっはっは、と笑いながら、司さんはカウンターの奥へと消えていった。
「――あ~ぁ、俺は本当に本気だったんだけどなぁ……。もうちょっと早く里桜ちゃんと出会えたら、正々堂々とお付き合い出来たのかなぁ……」
司さんが、店の奥で壁にもたれ掛かりながらそう呟き、静かに涙を流していたことを、私は知らない。
シンと静まり返る店の中。私は、未だ抱きしめてきたままの一夜さんの両腕を振り払った。
「里桜……?」
思いもしなかった行動に驚いたのか、一夜さんは両目を見開いた。
どうしよう……今、一夜さんのことを見てしまったら、また泣いてしまいそうな気がする……。
一夜さんの顔を視界に映してしまわぬよう、私は口を開いた。
「ずいぶんと急いでいた様子でしたけれど、何か“碧の森”で急用を思い出したからじゃないんですか……?」