純粋に狂おしく愛してる ー君が私を監禁した理由(ワケ)ー
「ああ。たった今、済んだ」
「へっ?」
「持たせている盗聴器から、里桜が司に言い寄られているのを聴いて、急いで店に戻ってきた」
はたと気付く。
司さんが私に言い寄ってきたのは、こうすれば、一夜さんが向こうから慌てて戻ってくることが分かっていたんじゃないか……って。
慰めるとかなんとか言っていたのは本当なんだろうけれど、本当の目的は、一夜さんを戻って来させるつもりでわざと言い寄ってきたんじゃないか……って。
……まぁ、確信はないのだけれど。
「なぜ、ここに来るならここに来るで、一言口にしなかった?」
一夜さんに持たされている盗聴器。私自身、持つことに対して不快感はなく、むしろ進んで持っている盗聴器。
一種のお守りみたいな感覚で大事にしている盗聴器だけれど、使い方によっては、一方的になってしまうけれど1つの連絡手段にもなるわけで。
いつもはそうしている私だけれど、今回それをしなかったのは……脳裏をちらつく、見知らぬ女性と一緒に歩いていた一夜さんの姿。
でも、言えないよ。
「あの女性はだれ?」って聞いて、「浮気していました」だなんて言葉が返ってくるのが怖いから。
「へっ?」
「持たせている盗聴器から、里桜が司に言い寄られているのを聴いて、急いで店に戻ってきた」
はたと気付く。
司さんが私に言い寄ってきたのは、こうすれば、一夜さんが向こうから慌てて戻ってくることが分かっていたんじゃないか……って。
慰めるとかなんとか言っていたのは本当なんだろうけれど、本当の目的は、一夜さんを戻って来させるつもりでわざと言い寄ってきたんじゃないか……って。
……まぁ、確信はないのだけれど。
「なぜ、ここに来るならここに来るで、一言口にしなかった?」
一夜さんに持たされている盗聴器。私自身、持つことに対して不快感はなく、むしろ進んで持っている盗聴器。
一種のお守りみたいな感覚で大事にしている盗聴器だけれど、使い方によっては、一方的になってしまうけれど1つの連絡手段にもなるわけで。
いつもはそうしている私だけれど、今回それをしなかったのは……脳裏をちらつく、見知らぬ女性と一緒に歩いていた一夜さんの姿。
でも、言えないよ。
「あの女性はだれ?」って聞いて、「浮気していました」だなんて言葉が返ってくるのが怖いから。