天神学園高等部の奇怪な面々25
そんなヤン男の水中での悶絶も知らず。

「暑いなぁ…」

雪菜はプールサイドに腰掛け、水面にパシャパシャと両足を浸けていた。

雪女である彼女は、無意識の内に水を凍らせてしまう事もある。

こんな暑い日は防衛本能が働くのか、いつの間にかプールに氷を張らせてしまうのだ。

「こんな暑い日は凍り飯なんていいですかねぇ…もう法螺吹き大根の季節じゃないですし…最近覚えた塩工事もいいかなぁ…」

色々間違った料理知識を呟く雪菜。

今夜の用務員の晩ご飯の献立でも考えているのだろうか。

それはともかく、水中でヤン男がもがいてるんですが。

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