天神学園高等部の奇怪な面々25
元々無口な用務員だ。

その話は、よく一緒にいる雪菜さえも初めて聞いた。

「雪菜先輩がお母様に勘当されたって聞いて、用務員さんは自分と重ね合わせて心配されているのかもしれませんね」

「……」

七星の話で、少し物思う表情を浮かべる雪菜。

自分の事は語りたがらない用務員だが、彼も彼なりに、数奇な運命を辿ってきた人物なのかもしれない。

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