天神学園高等部の奇怪な面々25
(ヤン男先輩も水泳得意なのかなぁ…)

ますます泳げない七星としては気が滅入る。

「あれれ、どうしました七星ちゃん?」

「えっ、な、何でもないですよ?」

雪菜の気遣いにうろたえる七星。

その様子に感づいたのか。

「七星ちゃん、七星ちゃん」

チョイチョイと彼女の袖を引っ張って、ネレイスが小声で話しかけた。

「もしかして…七星ちゃんも水泳は苦手ですか?」

「も?」

ネレイスのその言葉に、七星はハッとする。

「やっぱり」

ネレイスは可憐に微笑んで見せた。

「泳げない同士、仲良くしましょうね」

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