愛してるの詩―アイシテルノウタ―
「帰ろ?陽翔」

あたしは精一杯の笑顔を
陽翔に見せた。

告白してきた男の子も
あたしが泣いているのを見てか、
静かに帰っていった。




そして陽翔はあたしの
腕をギュッと引っ張って
足早に歩きだした。


こんな時でも陽翔は優しいね?

端から見れば乱暴に見える陽翔の動作。
だけど引っ張られる腕が
全く痛くないの

壊れものを扱うかのように
優しく優しく
触れてくれるの


そんな優しさが
今はすごく痛くて
また涙が溢れた。

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