俺様教師の甘い罠




「 まだ5月なのに暑いね 」


「 これだけ人が居ればね・・・ 」




すっかり疲れた私たちは
中庭のベンチに座るなり
持っていたクレープに手をつけて、




他愛ない話をしながら
時間を潰していた。




「 喉渇いたね 」


「 さっき自販機見たよ~
  買ってこようか? 」


「 私も行くよっ 」


「 足・・・辛いでしょ? 」




おいしいものを食べて
気を紛らわせていたのが
バレていたらしく、




履き慣れないヒールの高い
ミュールで歩き回ったせいか
指先とかかとがやけに痛い。




「 大丈夫? 」


「 ・・・うん、ごめんね? 」


「 ううん、全然いいよ 」




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