俺様教師の甘い罠




この人たちも、学生・・・かな。
やけに馴れ馴れしい2人に
どうしよう、と視線を下げて
結花ちゃんを何度も心の中で呼んだ。




「 結花ちゃんは俺が待っててあげるから
  保健室で手当てしてもらいなよ 」


「 ・・・・大丈夫です 」


「 大丈夫じゃないって顔してるじゃん 」




いい人たちだけど、目元が
全然笑ってないからか
怖くて体が無意識に震える。




おいで、と掴まれた腕を
引っ張られて立ち上がると
足の痛みに体がフラついて、




「 ほら、手当てしよ? 」




倒れかけた私の体を
男の人が支えてくれた。




渡り廊下の方から行けば
人混みは避けれるから、って
人気のない方へ向かっている気がして
自分の体温が恐怖感から
段々下がっていっている気がした。




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