俺様教師の甘い罠




体に触れる指先が
冷たく感じる。




男の人が話しかけてくるけど
声なんてもう聞こえなくて
怖くて、・・・もうそれだけで。




「 ・・・声、出してよ 」




耳元でそう囁かれて
今度は全身に鳥肌がたった。




冷たい指先が唇を這う。




背筋が凍りついて、
顎を掴まれた私は
顔を背けることができなくなった。










「 や・・・・ッ・・・先生!!! 」





無意識に呼んだ”名前”は
絶対にここに居るはずのない
大好きな人のもので、





先生?って首を傾げた男の人の
首に、・・・・腕が巻きついたのが見えた。




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