俺様教師の甘い罠




コーヒーを飲んだ後の先生の
キスは苦かった。




目に涙を浮かべながら




「 ・・・ごめんなさい 」




約束を破ったことを謝れば
先生はそっと私の手を離して
両手を頬に添えられた。




「 授業サボるくらいなら
  お仕置きで許してやる・・・けど 」


「 ・・・・・? 」




朦朧とした意識の中で
先生が私の体を起こして
抱き寄せる。




ああ、温かい。




そんな当たり前なことに
なんでか涙が零れた。




「 ・・・俺から離れるのだけは許さない 」




ぎゅっ、と強く抱きしめられて
最後の最後に謝った。




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