俺様教師の甘い罠




綺麗な黒髪が揺れる。
暖かい日差しに眩しそうに
目を細める先生に




一々、心臓が飛び跳ねていた。




「 チャイムが鳴るまで
  教室から出るなよ 」




予定の時間よりも随分と
早く終わったHR。




先生は他に話すことがないのか
それとも、ただダルいだけなのか
教室のドアにもたれかかって
クラス名簿を広げていた。




「 ・・・・澪 」




一斉に騒がしくなった教室で
まるで私たちだけが違う所に
居るみたいに、静かだった。




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