俺様教師の甘い罠




「 あー、もう・・・ 」




顔を背けた私の耳に
吹きかかった息に体が撥ねて
それが溜息だってことに
気付いたのは先生の顔を見てからだった。




「 ・・・怒るよ? 」


「 なんで・・・ 」




耳に触れた先生の唇。
近くで聞こえる舌打ちに
胸が痛んだ。




「 名前知らないとか
  ありえねーよ、澪 」


「 ・・・・へ? 」


「 HRでも言ったし紹介でも言っただろ 」


「 ・・・・あ、の・・・ 」




先生が少しだけ退いてくれて
上体を起こした。




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