俺様教師の甘い罠




ぼーっと先生の背中を眺めながら
さっき触れていた唇を指先でなぞる。




・・・・変な、感じ。




先生に触れられると
くすぐったくて恥ずかしいのに
自分で触れると
全く何も感じない。




・・・・当たり前・・なのかな。




「 澪 」


「 ・・・へ? 」


「 キスしてほしい顔してるけど 」


「 ・・・そんな・・・・っ 」




ああ、違うのか、と
目の前に居た先生は隣に座って
積んであった小説を手にとって
ぱらぱらとページを捲り始めた。




私が隣に居るのに本読むの?




なんて、少しムッとして
先生の腕に手をかける。




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