俺様教師の甘い罠




愛さんには、親が居ないらしい。
生きているのかも分からない。
ただ、気付いたら自分は
お婆ちゃんと一緒に暮らしていて
そして先生と出会った少し前に
そのお婆ちゃんが亡くなった、と




出会ったときは何で彼女が
そんなに痩せているのかも
聞けずに居た先生は、
”先生”として、彼女に接して
そして”男”として、彼女を慰めた。




自分にはもう誰も居ない、と
泣き叫ぶときもあったらしい。




「 ・・・・・・・ッふ・・・ 」




塾という”学校”の中での
先生と生徒の関係は
私と先生と何も変わらない。




大学を卒業するギリギリまで
塾でバイトを続けていたけど
運よく2人の交際はバレなかったらしい。




だけど、1度だけ、家に
彼女を招いたことがある、と
先生は溜息混じりにそう言っていた。




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