俺様教師の甘い罠
両手で顔を覆ったままの私は
先生の表情なんて分からない。
だけど今、”澪”って・・・・
「 手、退けろよ 」
「 ッ・・・・・・嫌です 」
「 どうしても? 」
腰を支えてる先生の手は
大きくて温かい。
少しだけ落ち着いた頭で
今自分がどんな顔をしてるのか
考えたら、とてもじゃないけど
見せられるような顔じゃなくて
こくん、と頷いた。
ふーん、と耳元で聞こえた
気のない返事にも両手を退かさず
顔も上げずにそのままでいたら
「 っう・・・ 」
カリッ、と指先を噛まれて
チュッ、と指先にキスをされて、
「 いっ・・・・ 」
指先に、関節に、手の甲に、
同じことを繰り返していく。