俺様教師の甘い罠
───────────ドンッ
「 ・・・高坂、大丈夫か? 」
落ちる、とぎゅっと目を瞑っていた
私の背中に腕が回されて、
そっと目を開けると、東条先生が
心配そうに私の顔を覗き込んでいた。
「 無理するな、お前も、前山も 」
「 ・・・ごめんなさい 」
「 前山は俺が送って行くから
高坂、お前は教室に戻れ 」
後ろから抱きしめられたみたいに
背中に感じる先生の体温。
”気をつけろよ”と先生は言って
私の頭を一撫でして、
結花ちゃんを支えて玄関の方へと
行ってしまった。