俺様教師の甘い罠
そのまま先生は開いていた窓を
閉めて、カーテンを閉めて、
「 ・・・・先生? 」
ガチャン、と書庫の鍵も閉めてしまった。
どうしたんですか、と首を傾げれば
先生はドアにもたれかかって
「 今日は6時に帰る予定だったんだけど 」
「 ・・・・?・・・はい 」
「 今、8時前なんだよね 」
そう言って、腕時計を見て小さく溜息。
もうそんな時間なんだ・・・
なんて、そんなことをのん気に思いながら
机の上に散らばったペンを片付けた。
「 俺の授業サボって、俺の時間食って
・・・・・・・・何か言うことは? 」
「 ・・・・・・ごめんなさい・・・? 」
薄暗い、というかもう真っ暗な
室内に微かに差し込む光。
急にどうしたんだろう、と
首を傾げながらそう答えれば
先生がゆっくりこっちに向かって
歩いてきた。