俺様教師の甘い罠
「 ・・・・高坂 」
「 ・・・・はい 」
先生を見上げながら
気持ちだけ首を傾げながら
どういう意味なんだろう、と
先生の瞳の奥を覗き込む。
「 数学の成績、上げられるよな? 」
「 ・・・・・・えっ 」
「 ”俺のために”上げられるよな? 」
・・・・・・そう、言われてしまうと・・・・
「 ・・・・頑張ります 」
いいえ、なんて言えなくて
そっと目を逸らしながら
そう答えた。
「 ん、いい子 」
チュッ、と私の鼻に触れた
先生の唇。
「 ・・・・・・・え!? 」
やけに近いな、とは思っていたけど
何をしているんだろう。
驚きすぎて目を見開いて
楽しそうに笑う先生を見ていた。