俺様教師の甘い罠




「 何がどうしたの、よ! 」


「 ふぇ・・・・? 」


「 お昼ごはん、食べないの? 」




何回言ってると思ってるの、と
溜息交じりにそう言われて
私は慌ててお昼の準備をした。




数学は確か2時間目。
あれから今までの記憶が
あまり、というか全然ない。




「 なに?窓の外ずっと眺めて 」


「 え? 」


「 この2時間ずっと窓の外見てたよ、澪 」




何かあるの?と結花ちゃんは
私の視線を追うようにして
窓の外に目を向けていた。




「 ぼーっとしてただけだよ、結花ちゃん 」




外には何もないよ、と言って
私はお弁当に手をつけた。




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