俺様教師の甘い罠
告白なんてするつもりなかった。
というか、できると思ってなかった。
勢いで、というかそれこそ
小説の中に入った気分のまま
学校に来たせいで
気持ちが口から零れてしまった。
「 高坂 」
どうしよう、と不安と後悔で
震える体。
頭はパニック状態で、
冷静に次の行動なんてできなかった。
そんな私の頬に先生は優しく触れて、
「 ・・・・澪 」
甘い声で、私を呼んだ。
声なんかでなくて、
応えるように顔を上げれば
濡れた瞳とばっちり目が合って
何も言わずに、視線を絡ませていた。