俺様教師の甘い罠




「 澪、おはよー・・ 」


「 結花ちゃん、どうしたの? 」




おはよう、と返しながら
倒れそうな結花ちゃんの体を
そっと支えるように背中に手を添えた。




「 寝坊して、満員電車で揺られて
  ついでに痴漢と戦ってきた 」


「 ・・・痴漢!? 」


「 ん~・・でも知らない人だけど
  助けてくれたから大丈夫だよ 」




朝から災難続きだ、と溜息を吐いた
結花ちゃんを席まで送って




「 前山、ちょっと来い 」




先生とのことを報告しようか
少し悩んだ末、口を開くと
先生が結花ちゃんを呼んだ。




「 うぇ~・・・説教か・・・ 」




今日は厄日だと顔を歪めた結花ちゃんの
背中を笑いながらぽんっと叩いて
私は席に戻った。




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