俺様教師の甘い罠
鍵を開けて、ドアも開けて、
先生が入って足でドアを閉めて
持っていた本を部屋の隅に置くと
疲れた、と溜息をついて
イスに座った。
「 澪 」
「 ・・・・っ 」
「 来い 」
置かれた本の隣に座っていた
私に手を伸ばす先生に
頬が緩むのを感じながら
恥ずかしくて”どうして”と
首を傾げたみせた。
「 来いって言ってんの、俺が 」
「 ・・・ 」
多分、私の気持ちなんて
見透かしてるんだろうな、と
諦めて先生の手を掴んだ。
「 ・・・先生? 」
来たばかりで閉まったままの
窓とカーテン。
それでも丁度いいくらいの
気温だったのに、私の顔は熱い。