【完】好きになんてなるワケないっ!!
「ん~……っと」
冷蔵庫を見ると、たまねぎ、にんじん、ベーコン……。
よし、オムライス作ろう!
食材を冷蔵庫から出して、まな板の上でまずはにんじんをみじん切りにする。
「よいしょ……っきゃ!」
すると、急に神谷くんに後ろから抱きしめられた。
「か、神谷くん……?」
神谷くんの表情が見えないから、なにを考えているのか全くわかんない。
「……もう、絶対居残りとかなんなよ」
「……え?」
「2人きりとか、心配すんだろ」
「……っ!」
神谷くんの言葉に胸がドキドキし始める。
ど、どういう意味?
それは私と増岡綾綺が2人きりになってほしくなかったってこと?
「……やっぱさっきのナシ。料理続けて」
「う、うん……?」
神谷くんは私から離れると、ソファに座ってテレビをつけた。
今のはなんだったんだろう……?
どうしよう、胸がずっとドキドキしてる。