【完】好きになんてなるワケないっ!!
すると、神谷くんがぐっと私に近づき、耳もと辺りに顔を近づけた。
「っ!?」
な、なに……?
顔近い…………っ!
急にどうしたの!?
顔が赤くなっていくのが自分でもわかる。
「そんだけ料理上手かったら惚れちまうかも」
神谷くんは耳元でそう囁いた。
「ひゃ……っ」
その瞬間、耳がなんだかくすぐったくて変な声が出る。
「へぇ、倉持って耳弱いんだ?」
「ち、違いますっ!ただビックリしただけだよっ」
否定する私を見てフッと笑うと、今度は私の耳を甘噛みしてきた。
「ひゃあ……っ!な、なにしてるのっ」
「ほら、やっぱ弱いんだ?」
「か、からかわないでよ~!神谷くんのバカ……」
もう、ほんとムカつくなぁ。
人のことバカにしてっ!