【完】好きになんてなるワケないっ!!






「茉奈ーおはよーっ!」



加恋が私に駆け寄る。



「おはよ。神谷くんと……まだ付き合ってないよね?」



「うん、付き合ってない。たまたま会っただけだよ」




付き合ってないと分かって、なぜか安心してしまう自分がいた。
あんな人……どうでも良いのに……。



「でもね、今日告白しようと思うんだ」



「え……?」



「さっき、放課後少し話したいって言ったらOKもらえたんだ!」



「そ、っか」



加恋が今日告白するってことは、今日、神谷くんと加恋は結ばれるかもしれない。
そう思うだけで胸が苦しくて押しつぶされそうになった。



「頑張って、ね」



心のどこかに素直に加恋を応援できない自分がいた。
< 264 / 376 >

この作品をシェア

pagetop