【完】好きになんてなるワケないっ!!
「顔赤いよ?」
クスッと笑いながら顔を覗き込もうとすると、阻止された。
「見んじゃねーよ、バカ」
神谷くんも可愛いとこあるんだな。
「わ、笑うなっ!」
「だっていつもは私が顔が赤かったらからかう神谷くんが赤いから……何か可愛いなぁ……って」
「は……?」
「だから、神谷くんにも可愛いとこあるんだって思っ……きゃっ!」
すると、神谷くんに手首を掴まれてグイッと引き寄せられた。
「男に可愛いは禁句」
耳元でそう言った。
「わかった?」
「は、はい」
私が頷くと神谷くんはそろそろ学校行くわ、と家を出て行った。