【完】好きになんてなるワケないっ!!
「神谷くん、待って……っ!」
追いかけようとした私の手首を増岡綾綺が掴んだ。
「お前は……アイツのことが好きなのか……?」
「神谷くんは私にとって……大切な存在なの!だから……っ、行かせて……!」
大好きな神谷くんにちゃんと気持ちを伝えたい。
ちゃんと〝好き”って言いたいんだ。
「………ごめん。悠のとこに……行ってこい」
「増岡綾綺………私なんかを好きになってくれてありがとうっ!増岡綾綺は私にとって最高の相談相手だよ!」
私が笑顔を見せると増岡綾綺は手を離した。
そして私は神谷くんを追いかけた。