【完】好きになんてなるワケないっ!!
それから数分。
私は高いところにある資料を取ろうと近くにあった台に上った。
「よいしょ……きゃっ!?」
「倉持さんっ!」
台は傾き、私の体は地面に向かって落ちていく。
「い、いたた……」
でも、なんだか衝撃がそんなになかった。
見ると、中山仁が私の下敷きになっていた。
「な、中山仁っ!」
「倉持さん……大丈夫?」
中山仁……もしかして私のこと守ってくれた?
なんか少し意外で、胸がドキッとする。
……って、私のバカバカ!
なにドキッとしてるの!
「あ、ありがとう……」
でも、一応お礼は言っておかないと。