【完】好きになんてなるワケないっ!!







まぁいっか。
今日ぐらいは中山仁のペースにのせられても……。




「あの、手……」



中山仁は全く手を離してくれない。
これじゃ恋人同士みたいじゃん……。



「良いじゃんっ!迷子になったら困るでしょ?」



中山仁……私のこと子ども扱いしてる?



「あの……子ども扱いやめてよ」



「だって倉持さんって小さくて子どもみたいじゃんっ」



そう言って私の頭の上に手をのせる。



「っ」



そして神谷悠に頭に手を置かれたときのことを思い出す。



ダメダメ!
私ってばまた思い出して……っ!



「どうかした?倉持さん」



「う、ううん、なんにもないよ」



神谷悠にドキッとしてしまったことが本当に悔しい。
あんな人大キライなのに……。
< 90 / 376 >

この作品をシェア

pagetop