【完】空とキミ ‐十朱 朔也‐
デート?
――……。
……。
その後、マコは毎日メールを寄越した。
「おはよう」から始まり、「今日のお昼は〇〇を食べた」と聞いてもいないのに報告され、「おやすみ」で1日が終わる。
その3通は毎日必ず届いて、何かあった時は随時報告してくる感じだ。
…俺はマコからのメールを読んだら返事することなく携帯を閉じ、いつものように龍輝たちと笑って過ごす。
俺から彼女にメールしたことは一度も無いし、返事をしたことも無い。
それに、なんとなく電話番号は拒否したままだった。
だから「たまには声聞かせてよ(笑)」とメールを貰ったことがあったけど、それにも返事はしなかった。
…あの公園で言った通り、「何も返事しないから、結局拒否と同じ」だ。
だけど彼女は、そんな俺へのメールを欠かさない。
俺もまた、彼女を拒否することなく毎日を過ごしている。
…そんな妙な関係のまま、数日が過ぎた時。