【完】空とキミ ‐十朱 朔也‐
――……。
……。
そして、土曜日。
【 ХХ駅に到着! 迎えに来てー!! 】
…と、マコからメールが来たのは昼近く。
行かない。って手もあったけど、そうするときっと龍輝のマンションに突撃してくるんだろうな…。
で、龍輝とまた馬鹿な話をして、また面倒なことになる。
そう思ったから、素直に駅へと行くことにした。
……。
「おーい朔也ー!」
…人目も気にせずブンブンと手を振るマコ。
「…よく恥ずかしげもなくそういうことが出来るね」
「そりゃあ、楽しみにしてたからね!
あーお腹すいた! せっかくだからお寿司食べてこっか! 私が奢ってあげる!!」
……と言うことで、駅の目の前にある回転寿司屋で昼食を取ることになった。
が、席に着いてすぐ。
「あ、大変だ!どっかに財布落としたみたい!!」
「………」
「ごめーん、朔也奢って?」
…上目遣いでそう言われたけれど。
「…テーブルの端にある“それ”はなんですか、お姉さん」
「ん? あ、しまった見つかった!!」
「……はぁ…」
…素なのかわざとなのかわからないけれど、とにかく疲れる…。