【完】空とキミ ‐十朱 朔也‐
……。
近くのスーパーへ行き、惣菜やおにぎりなんかを買う。
どうせ大雅に取られるんだろうな…と思ったから、いつものように少し多めにチョイス。
大きなビニール袋片手に、龍輝のマンションへ。
「…あぁそういえば、あの子どうしたかな」
ふと、さっきの女の子のことを思い出した。
しばらく公園に居る、みたいなこと言ってたけど…、さすがにもう居ないか?
“私の体、今日だけ好きにしていいよ?”
…あの子は、誰彼構わずにあんなことを言ってるんだろうか?
自分の体を売って寝床を確保して…ということを繰り返して生きてるんだろうか?
「…どう見ても中学生だったよな」
…今の中学生なら、そんなことを平気で言って平気で出来るのかな。
「………」
…よくわからないけれど、でも…、
…でもなんとなく、公園へと歩みを進めた。