【完】空とキミ ‐十朱 朔也‐


『え、朔也がこっちに?』

「うん」

『……なんで?』


…なんで?

……なんでだろう。




「…よくわからない。
でも、なんとなく行きたくなった」

『………』


…珍しくマコが黙る。

重たい沈黙が流れ続ける中で、もう一度言う。




「…行くから、住んでる場所教えて」


そう言った俺に、マコは凄く凄く小さな声で応えた。






『…△△市』




……え?

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