【完】空とキミ ‐十朱 朔也‐
太陽が沈んだ空は薄暗く、街には人工的な明かりが煌めく。
公園には点々と外灯があるだけで薄暗い。
その中を進んでいく。と…、ベンチに座る彼女をすぐに発見した。
「………」
…彼女は、最初に見た時と同じように空を見上げていた。
外灯がスポットライトのように彼女を映し、彼女はまるで舞台女優のように微笑んでいる。
それを見たその時…――、
「………」
――…彼女は地上に迷い混んだ天使なんだ。
なんて、馬鹿なことを思ってしまった。