おさななじみ
「まてって、妃那!」
 
 あたしはどんどん進む。
 
「妃那!」
 
 さっきよりも顔はぐちゃぐちゃで振り向くなんて恥ずかしくって出来ない。
 





「待ってるから!」
 




 思いがけない言葉に足が止まる。
 
「俺、待ってるから、妃那が追いかけてくるの!」
 
「洸…輝?」
 
「待ってるから。ちゃんと一年、いつもみたいにお前が追いかけてくるの」
 
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