おさななじみ
ガチャッ…。
 
 
 
「ただいま」
 






誰もいなくてもつい口に出てしまうのは仕方のない。
 

いつもなら迎えるのは真っ暗で冷たい部屋なのだが、今日は違った。
 
暗い部屋の中、ぼんやりと赤い灯が灯っているのを見つけたのだ。
 
狭い台所を通り抜けてそっと部屋の扉を開ける。
 
今朝脱いだ服はそのまま脱ぎっぱなしにした覚えはあるが、寒くてつけた電気ヒーターまで、付けっ放しにした覚えはない。
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