おさななじみ
「行ってきます」
コートに手袋とマフラー、完璧な冬の身支度をしてあたしは外へ出た。
隣の家の玄関にトラックが横付けされていて、荷物がどんどん運び込まれていく。
「あら、妃那(ひな)ちゃん、おでかけ?」
家の前では洸輝のお母さんがスタッフに指示を出していた。
「…洸輝は?」
「洸輝ったらまだ部屋で片付けてるわよ。本当に引っ越す気あるのかしらねえ」
「…洸輝は片付けるの苦手だもの」
「ほんと、小さいとき洸輝ったらいつも妃那ちゃんにおもちゃ片付けるの手伝ってもらってたもんねぇ。洸輝の方がお兄ちゃんなのに。懐かしいわね」
コートに手袋とマフラー、完璧な冬の身支度をしてあたしは外へ出た。
隣の家の玄関にトラックが横付けされていて、荷物がどんどん運び込まれていく。
「あら、妃那(ひな)ちゃん、おでかけ?」
家の前では洸輝のお母さんがスタッフに指示を出していた。
「…洸輝は?」
「洸輝ったらまだ部屋で片付けてるわよ。本当に引っ越す気あるのかしらねえ」
「…洸輝は片付けるの苦手だもの」
「ほんと、小さいとき洸輝ったらいつも妃那ちゃんにおもちゃ片付けるの手伝ってもらってたもんねぇ。洸輝の方がお兄ちゃんなのに。懐かしいわね」