水仙
家に帰っても両親はいなかった。

「まだ帰ってないのか」

するとテーブルに一枚の紙切れを見つけた。よくあるパターンだな

自分に笑いながら紙を読むと案の定、遅くなるので先に食べててくださいだった。

さっさと食事を済まし、風呂に入って両親が帰ってくる前に眠りについた。



次の日、目が覚めて学校へ向かった。昨日の翔子の話があったせいか、ボクはいつもよりそわそわして過ごすことになった。

結局何にもなかったんだけど・・・

心開放されて、部活をして(植物の世話)また、健太の家のアイス屋にやってきた。

「結局、生徒会からは何も連絡はなかったよ。」

今日のことを一応翔子と健太の二人に話しておいた。特に翔子は心配性だしな。

「そっかぁ、よかった。」

翔子の安堵の笑顔に心安らいだ。あれ？何考えてんだ、ボクは・・・

少し照れて、翔子の顔を直視できずにいたボクは、一人の少女に気がついた。そういえば昨日もいたような気がする。

健太の父が彼女に気づき声をかけていた。遠くて何を話しているのかはわからなかったけど。

「いいかい？お二人さん。」

健太の声にはっと振り返った。何故か彼女のことが気になってしまうけど。

「もう、この店に来るのはやめてくれよ。俺が働いたって小遣いは増えやしないんだから、もっと別のとこに遊びに行こうぜ。」

しかたなくボクたち3人は店を後にした。

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表紙・目次

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