大好きな変な家族たち。◆

「建志…。
　そんな、意味もなく奈津美を覗き込むのやめてくれる？」

「えー。いいじゃん。志保。」



「ダメでしょ。近いよ」

「近い？いいじゃん。綺麗な子を見たいのは男の性！」



「建志の顔が近くに来たら、奈津美はドキドキして大変だよ。だからダメ。」

「えー。それってうぬぼれていいの？奈津美ちゃん」


「ひぇ？！・・・あの…その…」


そんな会話をされて奈津美は真っ赤になり、
うつむくしかできなかった。


「んー？ダメダメ。奈津美ちゃん。
　かわいいんだから、そんなに真っ赤になってうつむいたら、
　俺のほうがドキドキするよ」


「えぇ？！あぁそんな。
　建志君ってば…からかわないで　クダサイ・・・・」

奈津美はあわてて建志と志保に向き直る。


はぁぁぁぁ・・・・・・

志保は心の中で大きなため息をした。