大好きな変な家族たち。◆
まぁ、家柄なんどか、婚約や結婚の話は出てたものの
私が乗り気じゃないのですべて破断させていた。
でも今回のおじい様は強引だ。
すべての拒否権が通じなく、この結婚を成立させようとしているのだ。
そこで、志保の母はご立腹。
こんな無理やりの結婚なんてありえない!
志保は柳瀬川のモノじゃないのよ!
離婚して、志保を引き取るわ!
柳瀬川をすててやる!!
といって、大騒ぎ。
まぁ、それで父が
でも、僕はサツキさんが大好きだから離婚はしたくないなぁ~
といつもの調子でやんわりと却下。
いつまでたっても収集が継がず、
ついには留学中の建志まで呼び戻される始末。
「でも、柳瀬川のおじい様が持ってきた縁談でしょ?
相手のこともあるし、
無下に断れないね…。」
奈津美は困ったように、顔をしかめる。
奈津美も老舗百貨店の社長令嬢だ。
そこんとこの事情はよくわかってる。
まるで自分のことのかのように一緒に悩んてくれる親友がいて
ホントによかったな。うれしくて志保に笑みがこぼれる。
「ありがとう。奈津美」
「え?なんで?」
それを見ていた建志も、
思わず笑みがこぼれた。
建志にも、
奈津美がいかに志保を心配しているのがわかる。
奈津美はすごくいい子なのだ。
「俺、絶対、奈津美ちゃんには手を出さない。」
志保の耳元でささやいた。
当たり前だ!バカ兄貴っ!