大好きな変な家族たち。◆
「志保も、ちゃんと自分の気持ちを上手に
伝えないとだめだよ。」
建志は私に向かってにっこり笑う。
いつもの甘く優しい声に「ありがと」とつぶやいた。
そして、私はゆっくりおじい様に向き直る。
「おじい様。
お役にたてなくてごめんなさい。
私は柳瀬川家の長女としてお役にたちたい…
でも、一番は、私のために生きたいんです!」
「・・・・・」
長い沈黙。
「・・・・。
はぁ。わかった」