大好きな変な家族たち。◆
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ふぅ。
と自然にため息が出る。
私の足取りは重い。
純和風の我が家の門を見上げる。
・・・柳瀬川・・・
和風の門に、堂々と掲げられた文字。
そう。
私の名前だ。
柳瀬川 志保(やなせがわ しほ)
柳瀬川家は由緒ある公爵の血筋で
医療分野やリゾート開発に進出。
現在でも第一線で活躍している。
これでも、
良家の令嬢なのだ。
門のそばのインターホンに指を伸ばそうとしたら、
門のそばの通用口がすっと開く。
「…はぁ。ただいま」
「お帰りなさいませ。志保お嬢様。」
通用口からぬっと初老の男性が現れる。
西辻さんだ。
ところどころ白髪交じりの髪をオールバックにして、
品のいい紺のスーツを着こなしている。
50代後半のダンディーなおじ様。
そんな印象の西辻さんは、お父さんの秘書。
「相変わらず、すごいナイスタイミングでびっくり。
見てたの?」
「いえ。そんなことは…」
少し困ったように笑って、すっとひとつ下がる。
笑ってごまかすところもさまになってるもんだ。
ふぅ。
と自然にため息が出る。
私の足取りは重い。
純和風の我が家の門を見上げる。
・・・柳瀬川・・・
和風の門に、堂々と掲げられた文字。
そう。
私の名前だ。
柳瀬川 志保(やなせがわ しほ)
柳瀬川家は由緒ある公爵の血筋で
医療分野やリゾート開発に進出。
現在でも第一線で活躍している。
これでも、
良家の令嬢なのだ。
門のそばのインターホンに指を伸ばそうとしたら、
門のそばの通用口がすっと開く。
「…はぁ。ただいま」
「お帰りなさいませ。志保お嬢様。」
通用口からぬっと初老の男性が現れる。
西辻さんだ。
ところどころ白髪交じりの髪をオールバックにして、
品のいい紺のスーツを着こなしている。
50代後半のダンディーなおじ様。
そんな印象の西辻さんは、お父さんの秘書。
「相変わらず、すごいナイスタイミングでびっくり。
見てたの?」
「いえ。そんなことは…」
少し困ったように笑って、すっとひとつ下がる。
笑ってごまかすところもさまになってるもんだ。