大好きな変な家族たち。◆
「じゃぁ、奈津美、ばいばーい。」
「またね。奈津美ちゃん。」
二人の背中に軽く手を振って、
私は、自分のお迎えが来ているであろう駐車スペースへと向かう。
これでも、立派なご令嬢なのだ。
でも、今日は建志君と話せてよかったなぁ。
やっぱり、声も仕草もすてきだった。
見てるだけで目の保養っ。
あの、甘い声で話されるとどんなことでも許せちゃいそう。
あぁ。
私も誘ったら、
デートしてくれるかなぁ。
なんて思いながら、学校を後にしたのであった。