好きにならないで。
「さあーて…
佐凪さんは可愛い可愛いあたしの麻遊に何をしたのかなぁ?」
ドアの近くで麻衣の声が聞こえた
口調からしてめちゃくちゃ怒ってるのがわかる
いつもより何倍も声が低い
笑って言ってるが目が笑っていない
「ヒッ……!!」
里奈がそんな言葉を漏らした
「あたし、言わなかったっけ?
麻遊に悪口を言ったら……許さないって
あんたは悪口よりも最低な事をした…。
もっと許せない」
麻衣はキレていた
今にも里奈に殴りかかりそうだ
「麻衣…落ち着け」
それを止めたのが、意外で…
優汰だった
「…佐凪さんってそういう人だったんだね。それに麻遊に話しかけたの俺だし
麻遊は何もやってないよ?」
優汰にそう言われた里奈は顔を赤くした
そして……
「お前……本当に最低だな」
遥翔が最後にドスの利いた声で里奈に言った