好きにならないで。



あたし達が屋上からでるとそこにいたのは五十嵐くんと麻遊だけだった



「あれ?りーとさゆは?」



あたしが麻遊に聞くと、麻遊は何か企んでいるような顔で「先に帰らせた」と言った


「何で?」と聞くと「何ででも」と返された












「で、麻衣……優汰に告られたんでしょ?」



此処は屋上



麻遊に話があると連れてこられた




「何?」って言ったらそう聞かれた






「何で知ってるの?」


これじゃ、もう認めたと同じだな…
それでも麻遊が何で知ってるのか知りたかった

「今日、優汰に言われたんだ
麻衣の事好きだから協力してくれって」




あのとき、麻遊はそう言われてたらしい




「へぇ………」



「…麻衣は、優汰の事まだ好きか分かんない?」



「うん」


「だったら……ゆっくり考えな
何にも考えないで返事したら優汰に失礼だしね」


麻遊はそう言って微笑んだ


「ん、そうだね…
ありがとう」


それにあたしも微笑み返した





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