好きにならないで。
けど…いつまでもこんな気持ちでいたら駄目だな
俺ももっと大人になんねぇと…!
そんな事を思った瞬間の出来事だった
俺の隣を長身の男が通った
いや、通るのはいいんだけど…
何かが引っ掛かった
その時、その男のズボンから何かが落ちた
それを拾ってみてみると、一枚の写真だった
写っていたのは、幼い可愛い女の子とその子の手を握っているイケメンの男だった
多分、写真に写っているこの男とあの男は同一人物
「あの、」
「はい?」
「これ…落としましたよ」
写真を手渡すと、人懐っこい顔で笑って
「ありがとう!これ大切なものなんだ」
「そうなんですか!」
「あぁ…俺の妹でね、この子
可愛いだろ?
麻遊って言うんだ」
この瞬間、俺は耳を疑った
今…麻遊って言った?